安いニッポンとは
中藤 玲氏の『安いニッポン 「価格」が示す停滞』を読んだ書評です。
日本のディズニーランドの入園料はは8,200円、高いと感じますよね。
しかし世界的に見るとどうなのでしょうか?アメリカのフロリダは14,500円、パリは10,800円と1万円超で、日本より面積の小さい香港でも日本以上の価格となっています。
また100円ショップのダイソーですが、日本ではもちろん100円ですが、他国では160円~220円となっています。関税や輸送コストではと思うかもしれません。しかしその大半が中国製であり、その中国でも160円と日本よりも高くなっているのです。
つまり、日本が世界よりも物価が安くなっているのではないかと思える訳です。
安いニッポンの要因は・・・
それはつまり、日本の給料が上がらず、デフレとなっていることが挙げられます。
日本の初任給は約270万円に対し、アメリカは630万円、ドイツは530万円となっています。
初任給だけだはありません。1995年以後の実質賃金の推移を見ると、日本は100→91へと低下しているの対し、諸外国は100→120~130へと上昇しているのです。
さらには、アメリカのシリコンバレーでは、年収1400万円以下は低所得とランクされているのです。
それに対して日本で最も平均所得の高い港区は、平均年収1200万円となっています。
その影響は・・・
賃金が高くとも、物価が高ければ同じではないの?と思うかもしれません。
しかし、その賃金・物価とも高い国の人が安いニッポンに来たらどうなるのでしょうか?
ニッポンが爆買いされるのです。
現に、スキーリゾートで有名なニセコはオーストリア人等が不動産を買い上げ、家賃は札幌より高く、ラーメンは1杯3,000円にもなってします。これでは、日本人はニセコに住むことは出来ません。
また、人材や企業も外国企業に爆買いされているのです。
将来的には、日本企業のトップは外国人ばかりで、英語が出来なければそれらの企業に勤めることも出来ず、日本人の多くは肉体労働等の低賃金に甘んじなければならなくなるかもしれません。
対策は・・・
滞留するマネーを循環させ、デフレを克服することが必要でしょう。
そのためには、投資を呼び込むような規制緩和やDX化等による生産性向上が必要ではないでしょうか?
FIRE生活でもこの様な事実は十分に認識すべきですね。
Where there is a will, there is a way!
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コメント
文字通り売国ってやつだな。
まあどう頑張ったって世界の支配者にはかなわんよ。できるのは天罰が下るのを待つことだけだ。