本日の内容
本日は、長嶋修氏の著書「バブル再び 日経平均株価が4万円を超える日」の書評です。
最近の株価下落で落ち込んでいる人、投資はアメリカ一択だと思っている人、これから投資を始めたいと考えている人に参考になればと思います。
溢れるマネー
リーマンショックによる世界的な不況から立ち直るために、世界の中央銀行はバランスシートを膨らませてきました。
そしてコロナ禍を受けて再度中央銀行はバランスシートを急拡大させました。
今となってはリーマンショック前に比べれば格段の規模となりました。
アメリカは8倍、日本は7倍です。
その分マネーの価値は低下したと言えます。
そしてマイナス金利、少子高齢化による低成長、ESGの問題等に見られる様に、これまでの無限膨張を前提とする資本主義は曲がり角に来ていると思われます。

世界の警察、世界の基軸通貨からおりるアメリカ、ドル
その中で、これまで世界の警察、基軸通貨として君臨してきたアメリカおよび米ドルはその役割を終えようとしています。
無限膨張する世界に基軸通貨として米ドルを供給するには、アメリカが無限に双子の赤字を膨張させるしかまりませんが、そんなことはさずがにアメリカでも無理です。
トランプ元大統領誕生に見られるアメリカファーストの動きはその表れです。
そしてそれは民主党のバイデン大統領になっても基本的な方針は変わっていないのです。
しかしアメリカに代わって基軸通貨になれる通貨は存在しません。
そこで、世界統合覇権通貨がデジタル通貨という形態で議論されていると思われます。
これは2019年のダボス会議において、イングランド銀行のカーニー元総裁が提唱した「グレートリセット」から始まっていると思われます。
訪れるグレートリセット
グレートリセットが訪れるとすればどの様なことになるのでしょうか?
まず思い浮かぶのは、戦後の日本の様に、「預金封鎖」「財産税」等があります。
しかし当時預金封鎖はその後の経済再建がおくれたとの反省があり、今回その措置が取られる可能性は高くありません。
財産税についても、財産権を保障した憲法改正が必要であり、難しいと思われます。
おそらくは現在の中央銀行制度を温存したかたちでの、デジタル通貨導入、ベーシックインカム導入等とうい形態が考えられるのではないでしょうか。
投資戦略は
まずは預金は価値が相当程度無くなることも考えられます。
ただ同じ通貨を保有するならば、円の方がドルよりもマシかもしれません。
また一定の預金を持つにしても、ペイオフの範囲内でいくつかの銀行に預けるべきでしょう。
金は確実に価値は残ります。世界での埋蔵量は限定されており、また年々採掘コストは上昇しています。何と言っても古代から人間はその価値を信じてきています、さらに各国中央銀行はドルの準備高を高めているのです。
次に株式も会社が倒産しなければその価値は残ります。グレートリセットが訪れても、世界人口は増加し、その人々は日々の生活を送る訳で、その生活に必要な物資やサーピスを提供する会社は残るでしょう。
不動産も物があるのでその価値は残ります。人に住居は必要だからです。しかし、日本の不動産の場合は、値上がりするのは、「都心・駅近・タワー」に代表される様なほんの一部の物件でしょう。その割合は15%程度です。また地震、富士山噴火が起きた場合は、その15%もその限りではありません。
さらには、インフレにならずスタグフレーション的な推移を辿る可能性もあります。その場合は株式や不動産の価値も減少していくことが考えられます。
国別に見れば、インフレ率が高く、FRBが引き締め方向、株価が相当に上昇したアメリカは、今後世界の中心から没落する可能性が高く、相対的に日本に焦点が当たると思われます。
結果として、日経平均は4万円を超えても不思議はありません。そして超円高がやってくる可能性もあるのです。
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