世界債務の状況
2021年6月末時点の世界債務総額は296兆ドルと、1年前の270兆ドルを上回り、過去最高を更新しました。
債務の内訳は、政府と非金融法人が89兆ドル、金融部門が69兆ドル、家計部門が55兆ドルとなっている。
これにより、債務の対GDP比は353%となりました。これは、2020年初めの300%近辺からも上昇しており、またリーマンショック後の280%からは大きく上昇しています。
楽観派の要因
しかし楽観的派は、以下の要因を見ている様です。
①債務が主に増加しているのは中国で、米国では企業の借入は減少している。
②債務が膨張しても金利が低く抑えられており、金融パニックにはなっていない。
③経済成長すれば、対GDP比は減少する。ただ、この点については、それほどの経済成長が可能かという疑問が浮上しますね。
裸の王様はやはりハダカ
楽観派の要因を見ると、やはり不安が湧いてきます。
金利が低く抑えられているのは、中央銀行が金融緩和により操作しているからであり、その前提には国家の信用があります。
そして国家の信用の背景には、国家の生産力があるのであり、その生産力には限界があります。なぜならば、地球の資源は有限であるからです。
経済性成長についても、世界的な人口減少は鈍化していく見込みであり、高齢化も進行します。またアメリカや欧州についても、長期停滞(ジャパニケーション)が起きているとする見方もあります。
よって、債務膨張という「裸の王様」はやはり問題「ハダカ」だっと、皆が気づく時が来る様な気がします。
その時に何が起きるか
考えられるのは、インフレーション、債務免除、金融危機、大増税等でしょうか。
言わば、資本主義経済が変節点を迎えており、左傾化していくことになるのでしょう。
現在、中国で「共同富裕」の名の下に、中国恒大が破綻させられようとしていることがその表れでしょう。
今後は欧米や日本でも同様の動きが見られるのでしょうか。今のところ、イギリスでは増税議論が始まり、アメリカでは債務上限問題が議論され、日本でも金融課税強化への方向性が見えてきています。
FIRE生活者としては、この様な動きを注視し、資産運用に反映させていきたいものです。
Where there is a will, there is a way!
ご興味がある方は以下をどうぞ↓
コメント