シーケンスオブリターンリスクとは
昨日の投稿では、私のポートフォリオではFIRE成功率100%とシミュレーションしました。
しかし、本当にリスクは無いのでしょうか?
この点、シーケンスオブリターンリスクというものがあります。どういうことかと言うと、取り崩しし始めた当初から株式市場が軟調となり、資産がマイナスの時に取り崩してしまうと、資産が一気に減少してしまい、FIREに失敗するというものです。逆に、取り崩し当初は株式市場が堅調で、人生終盤に株式市場が軟調となった場合は、まったく違う結果となり、FIREは成功しやすいと言えます。
過去の不況はどれくらい
過去の不況は平均すると2年くらいであり、長くても5年ということになります。この程度であれば、現金を使い、株式は売らないという対応で十分と考えられます。
しかし、世界大恐慌やバブル崩壊後の日本の様に、20~30年にも及ぶ不況が到来した場合は、どうでしょうか?
昨日投稿のモンテカルロシミュレーションでは、シーケンスオブリターンリスクが最大10年まで計算できるため、本日はこの最大10年の場合はどうなるのか、そしてどう対応すれば良いのかをシミュレーションしてみました。
シミュレーション結果
まず、取り崩し率2%でのシミュレーションです。下位25%では、34年~44年で資産が尽きてしまいます。現在の年齢からすれば、まだ生きているので、この結果は心もとないですね。

では、取り崩し率1%とすればどうでしょうか?結果は以下の通り、当初10年は減少するも、その後に持ち直して、30年後には中位シナリオでほぼ元の試算に戻しています。また、その後も順調に増加し続けます。当初の荒波さえ上手く乗り切れば、大丈夫ということですね。
私の場合は、現実の取り崩し率は1%程度のため、少し安心出来る結果です。

取り崩し率は1%で据え置き、株式90%、現金10%というバフェットが推奨するポートフォリオではどうでしょうか。結果は、下位10%シナリオでFIRE失敗となってしまいます。やはり、株式市場が軟調なことを想定すれば、その後に回復したとしても、リスクは抑制した方が無難ということですね。

さらに同じ取り崩し率は1%として、現金100%ではどうでしょうか?資金は長持ちはするものの、インフレの影響を受けて、下向きのグラフとなります。確かに70年もつのであれば、FIRE成功とも言えるのですが、精神的には良くない気がします。

まとめ
通常であれば成功率100%のポートフォリオでも、極端なシーケンスオブリターンリスクを考慮すれば、失敗する可能性が出てきます。
有効な対処法としては、保守的なポートフォリオを組む、取り崩し率を下げる等になると思います。
結果的には、現在の私のポートフォリオの妥当性を改めて実感することになりました。
ただ、このシミュレーションには、年金支給や再度働くということは含んでませんが、そういう対応もありますね。
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コメント
取り崩し率1%で生活しろって無理だろ?