足元の値動き
J-REITは8月上旬ころまでは堅調な値動きを見せていました。
7月13日の2,220Pと8月5日の2,188Pをダブルトップとして下落しています。
このまま下落していくのでしょうか?
確かに平均利回りは3.3%と程度、過去からみても高いとは言えない水準であり、またオフィスの空室率上昇や賃料下落、コロナ禍による出控え等の影響もあり、これ以上買いづらい場面とも見えます。

NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信 (1343)の出来高を見ると、下落している期間の出来高はさほど高くなく、さほど売り圧力が大きいとは言えません。 |

テーパリングの影響は
やはり時期的に言っても、テーパリングの影響への懸念からでしょうか?
前回テーパリング時の値動きを見てみると、テーパリングが開始される前に20%程度下落していることが分かります。

その要因はやはり、米国10年債金利が上昇していたことが大きいのではないでしょうか。同じ期間の長期金利は2%から3%へと大きく上昇しています。米国債で3%のイールドが得られるならば、REITを買う理由は薄れますから、下落するのも頷けます。

この点から言えば、今回の米国10年金利は0.3%から1.7%へ大きく上昇した後、足元では1.2%台と落ち着いているので、J-REIT指数はさほど下落しないともとれるのですが。もし、今回も長期金利が再度上昇すれば、値下がりする可能性は高いのかもしれません。
ただ、米国のインフレ率は今ほどの高進は一時的なものでである可能性があり、また投資家からすれば米国債が唯一高い利回りのとれる先進国債券ですから、海外からの資金流入も期待され、さほど上昇しないようにも思えます。上昇しても2%程度でしょうか、その場合でも前回下落の範囲内となる様に思えます。
J-REIT価格維持要因は
悪い面ばかり見ては判断を誤ります。良い面はなにでしょうか。
まずは、安定した利回りがあります。現在の平均利回り3.3%は過去の水準からすればさほど高くはありませんが、10年金利が0.02%程度あることを考えると、やはり魅力でしょう。運用難に悩む地銀勢等からすれば、大幅にポジションを落とすことは考えにくいと思います。
以下の預貸金ギャップがコロナ後80兆円も膨らんでいることは、この見方をサポートします。

物流や住宅、またスーパーやドラッグストア系の商業系も賃料は安定しています。オフィスについても、J-REITが保有する物件にはさほど空室率上昇や賃料下落の波は到達していません。今後、ワクチン接種進展により、ホテル系が回復すれば、分配金増加も見込まれると考えます。
また、外資系からしても日本のJ-REITの利回りは魅力であり、今後数兆円程度の資金流入が見込まれることも良い材料です。
今後の投資方針
J-REIT価格はテーパリング等の影響により、一定の調整をするかもしれません。
しかし、安定した利回りは魅力です。
私自身としては、その利回りを得ていく戦略ですので、現在の保有分は売るつもりはありません。
現在はポートフォリオの8%程度保有していますが、もし価格が大きく下落してポジションが下がれば買い増しも検討したいと思います。目安は平均利回り4%程度の1600~1700Pくらいの水準で考えます。
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