FRBのテーパリングの影響
米国の中央銀行であるFRBは今月からのテーパリング開始を決定しています。そして、テーパリングは来年半ばまでに終了する予定となっています。一部ではより早期にテーパリングを完了させるべきとの意見もある様です。パウエル議長が再任されたことで、この方向性は維持される公算が大きいと言えます。
では、テーパリングが行われた場合、株価にはどの程度影響があるのでしょうか。
過去のマネタリーベースと株価との相関から考えます。日米欧の中央銀行のマネタリーベースは約2,300兆円であり、S&P500は4,671ポイントです。(11月11日時点)
ここで前回テーパリン時の14年10月時点ではFRBのマネタリーベースは4兆ドルでしたが、16年10月には3.5兆ドルまで縮小しています。つまり現在の円相場で換算すれば、60兆円のマイナスです。
マネタリーベースが60兆円マイナスの2,100兆円となったっ場合、S&P500は▲8%の4,286pとなります。

ECBや日銀もテーパリングを行い、円高に振れた場合は
前述のシミュレーションはFRBのみがテーパリングを行った場合の試算です。
ではさらにリスクシナリオとしてECBや日銀がそれぞれ仮に50兆円のテーパンリングを行い、さらに円高に10%振れた場合を想定してみましょう。
するとマネタリーベースは1,850兆円程度となり、S&P500は▲20%の3,710Pとなる計算です。
このシナリオの実現性はどの程度あるのでしょうか?
現在のところ、ECBや日銀が大規模なテーパリングを行う可能性は高くはないと考えます。日銀はイールドカーブコントロールにて、事実上のテーパリングを行ってはいますが、同時に円高になることを恐れており、また国内の低インフレ状態からも抜け出した状況ではありません。ECBもコロナ感染状況は高止まりしており、ラガルド総裁もハト派的な姿勢を維持しています。
しかし、足元のインフレ基調が継続すれば、テーパンリングに追い込まれる可能性はあります。
まとめ
日米欧の中央銀行のマネタリーベースと株価の相関関係から、今般テーパンリングが行われた際の株価の騰落を考えてみました。
その場合の下落率は8%~20%にも及ぶ可能性がある様です。
投資家としては各国中央銀行の動向には十分に注意を払いたいものです。
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